水の粘度計算機
水のせん断変形に対する抵抗は、温度の上昇とともに大きく低下します。この計算機は、入力した摂氏温度における液体水の動的粘度を推定し、ミリパスカル秒(mPa·s)で表示します。1 mPa·sは1センチポアズ(cP)に等しい値です。
実装には、NISTの Journal of Physical and Chemical Reference Data で公表された温度相関式を使います。資料が示す範囲の液体水を対象とし、氷、水蒸気、塩水、任意の水溶液には適用しません。
計算方法
相関式は、20°Cでの粘度に対する比を表します。t を°C単位の温度、x = 20 − t とすると、計算機は次の式を評価します。
log₁₀[μ(t) ÷ μ(20°C)] = x × [1.2378 − 0.001303x + 0.00000306x² + 0.0000000255x³] ÷ (96 + t)
得られた比に、20°Cでの基準粘度 1.002 mPa·s を掛けます。−8°C~150°C の範囲外は外挿せず、入力を拒否します。
計算例
t = 100°C なら x = −80 です。式へ代入すると比は約0.2815となり、20°Cの基準値を掛けた結果は約 0.282 mPa·s(100°C) です。
20°Cでは指数が0、比が1になるため、結果は1.002 mPa·sです。この20°Cと100°Cの確認値は自動回帰テストにも含まれています。
結果の意味
動的粘度は、ニュートン流体のせん断応力と変形速度の関係を表します。値が小さいほど、同じせん断条件で液体が示す粘性抵抗は小さくなります。レイノルズ数、圧力損失、ポンプ計算、実験補正、熱伝達の検討に使われる物性値です。
動的粘度は動粘度(kinematic viscosity)とは異なります。動粘度は動的粘度を密度で割った値で、m²/sなどで表します。密度と単位換算なしに両者を置き換えないでください。
精度と限界
式は純粋な液体水を表し、通常圧力では主に温度に依存します。溶解した塩、糖、グリコール、懸濁物、不純物、高圧は粘度を変えます。相境界付近では、選択した圧力で水が液体のままか確認してください。100°Cと入力しただけでは試料が液体かどうかは決まりません。
表示桁数がすべて同じ実験精度を持つことを意味しません。取引計量、校正、高圧設計、医薬品作業、安全上重要な工学用途には、適用される基準式または実測物性データを使用してください。
情報源
- NIST「Viscosity of Liquid Water in the Range −8°C to 150°C」
- NIST「Tables of the Dynamic and Kinematic Viscosity of Aqueous Solutions」
編集記録
本文は SoupCalc 編集チームが執筆して式を確認し、20°Cと100°Cの基準例、範囲外入力の拒否、出力単位を引用相関式と自動テストで検証しました。最終確認日は2026年8月11日です。承認対象の全言語版が審査を通過するまで、このページは検索インデックスと広告の対象になりません。